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「待ってくれ、ロラさん!!
これは拷問だ!!
精神的拷問に値する!!」
「精神的拷問って、
ユウも可愛いとこあるよね、
男の子のくせにウサギが怖いだなんて」
そう、
いまユウの膝の上にいるのは石が変形して頭にメーターが付いているウサギがユウの事を見つめていた。
「取ってくれーーー!!
誰か取ってくれーーー!!
俺の膝で今にも俺に噛み付いてきそうなこのウサギを取ってくれーーー!!」
「取ったら駄目だよ。
私だってユウにこんな事したくないけどそれじゃあお仕置きにならないでしょ?」
(本当はユウの怖がる顔がもっと見たいだけなんだけど)
ロラはウサギに怖がるユウの顔を見ては安息のため息を漏らす。
「ユウに、もといSランク魔導師にお仕置きとはいえここまでやらなくてはいけないんだもの、
私だって胸が痛むわ……」
(………コイツ!!
自分のやっている事を棚にあげてお仕置きという名の体罰で自分のやっている事を正当化しようとしてやがる!!
隠れSっ気キャラか!?
これが隠れSっ気キャラの本質なのか!?)
ユウは心の中だけで叫んだ。
何で声に出さないかはお分かりの通りです。
「嗚呼、
だけどやらなくてはいけないの。
だってこれも仕事だから」
そしてまた魔力を溜める。
「ぎゃーーー!!
もう重いとかじゃなくて痛い!!
もう許して下さい!!
何でもしますから!!」
ユウはもう涙目になりながらロラに縋る。
メーターは300をきろうとしていた。
「何でも言うこと聞くの?」
それにロラは若干眼を笑わせ問い返す。
「聞きます!!聞きます!!
だから早くこれを退かして下さい!!」
そう言ったのを確認するとロラは魔法を解いてユウを解放する。
「マジで痛かったぞ!」
解放されたユウは足を広げて休ませる。
「それじゃあユウ、早速何だけど」
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