序章

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「この漢字の読みはぁー? 石田ぁー答えてみろー」 授業も中盤、途中の漢字問題だ。因みに現国の教師は我が二年C組の担任こと国語のゴ○松…じゃなかった。笹木(ささき)だ。 中々良い先生で俺達生徒からはかなり人気がある。 特に男子から。 なぜならそのツルッパゲを包み隠さず、なお、ネタにしているからだからだ。 更に授業が常に面白いときたもんだ。そして常に熱い。 「くうちょうでーす」 当てられた所謂一般の女子、石田は答えた。 はっきり言って高校二年の問題にしては簡単過ぎるだろ。 「正解だ。よくわかったな!!」 ハイテンション炸裂。 「いや、解りますよ普通」 真顔で返す石田、何とも言えない空気が流れた。 …………時の流れは早いもんであっという間に昼休みになった。 皆机を動かし、仲のいいやつと昼飯を食べはじめてる。 俺は信治と廊下側の一番教卓側の所へ机を合わせた。
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