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吸血してみて、貴也は一般人であることがわかった。
まあ、大概一般人なんだけど。
一般人は吸血鬼にありがちな「吸われたら吸血鬼になる」という話には、ならない。
ただ貧血になり、大量なら「出血多量」で死ぬだけ。
一般人でない稀な人、それはハンターが大多数。たまに、潜在的にハンターの血が備わっていても知らずに一般人やってる人もいるけど。
この血を持つ人間は、吸血されると吸血鬼になる。
つまり、ハンターと吸血鬼は表裏一体で、簡単に言えば「同じ血」である。
一般人は「駒」にしかならなくても、ハンターを吸血鬼に出来たら有能な「下僕」になる。
──と言うのは理想論だ。
実際、吸血鬼とハンターの力関係は素人とプロボクサーぐらい違う。
そんな、やる前に勝負がつくような相手に勝て、と。
俺は、自分に降りかかる火の粉ぐらいを払えるぐらいの力でいいんだけど。
まあ、親からしたら「お前は火の粉で焼死する」とかってレベルらしい。
だから、この学校での生活は、修行。
その最初の成果が、貴也だ。
そりゃ、上機嫌になるって。
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