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「おいっ、ねぇちゃん! スマイルお持ち帰りさせろやぁ。ギャハハハハ」
「できるんだろ? あん? 」
数人の男の図太い声。
「その都市伝説の話は、また後にしよう」
「可愛い子をいじめる奴らは許せないな」
さとるが携帯を手にかけたその時。
「う、うわぁあぁぁ!」
呂律の怪しく転びそうになりながら、男たちは一目散に出口へ駆けていった。
「お、おい。あれって! 」
女性店員の背後に、女性より高い位置に袋を被っている頭だけが見える。
「お姉さん! 逃げろっ! 」
「あれ? ゆきさん、何その格好? 」
「もー、仕方無いじゃない。心配だったのよう。この袋ちっちゃいわよ」
「あれって男だよな」
「多分、な」
「コソコソしてないで、早く注文しなさい…」
「「はっ、はいっ! 」」
二人は公園にて、少し遅いお昼ご飯にありついた。
「都市伝説の続きなんだけどな」
「あぁ」
「結婚式の直前に殺されたらしい。身長180cmぐらいの男に、だってさ」
「ふぅん」
「でもよ、お店のお肉に猫とかの肉使ってるのは本当らしいぜ。……あ、ごめん」
今日も空が青い、さとるはそう思った。
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