古びた小屋

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おれは辺りを警戒しながら小屋に近づいた。   (……中で声がする!)   良く聞こえなかったので、ドアにそっと耳をくっつけた。   A『…なぁ…オレ達どうなんのかな…』   B『お前さっきからそればっかりじゃねぇか』   A『手足を縛られちゃあ、離脱もできやしねぇ…。もっと簡単な離脱方法にしとくんだったぜ…。』    B『………。』   C『…にしても、あの白い虎、バカみてえに強かったな。』   B『ああ。たった3頭の虎に、警察隊の何十頭ものゴリラ達が一瞬にしてやられちまったんだからな…。』   (3頭の虎!あいつら以外にもう虎はいないのか!? いや…、たまたま街に出たのが3頭だけだったという可能性もある。)   おれはしばらく悩んだ末、小屋の中に入ることを決めて、ドアノブに手をやった。   “ガチャガチャ…”   当たり前だが鍵がかかっていた。   「蹴り倒すか!」   おれは助走をつけ、ドアに向かって走りドロップキックをかました。   “ドンッ!!”   小屋の中には、あらゆる世界の服を着た“人達”がいた。 みんな呆気(あっけ)にとられている。
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