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現実世界に戻ると、すぐ杏子から電話がかかってきた。
「色々と話したいことがあるの。これから仁の家に行ってもいい??」
「も、もちろん!!まってるね!!」
「ありがとう。じゃあ、今からすぐに向かうわ。」
(杏子が家にくるなんて、何ヶ月ぶりだろうか…。)
おれは話しのことよりも、杏子が家に来ると言うこと自体にドキドキしていた。
おれはじっとしていられず玄関まで出た。
数分と経たないうちに、杏子はすぐに来た。
「あ!玄関で待っててくれたんだぁ。」
杏子が嬉しそうに言った。
「待ちきれなくてさ!!…その…話しって奴が気になって…ね…」
かなり棒読みだったことに恥ずかしくなり、おれは顔を赤らめた。
「仁、この話しを聞いたら絶対驚くわ。」
「と、とりあえず家に入って話すか!」
「そうね。」
杏子がおれの部屋に来るのは、これで6度目だった。
「仁の部屋、相変わらず汚いねー!」
「男の部屋なんてこんなもんさ。それより話しを聞かせてくれよ。」
「あー……、悪いんだけど…、その前に何か食べるものとか欲しいんだけど、何かあるかな??あと飲み物も…。」
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