129人が本棚に入れています
本棚に追加
私はすぐに捕まってる人達を助け出そうとしたわ。
でも小屋の外から声がしてきたから、慌てて奥の部屋に逃げ込んで屋根裏に隠れたの。
危なかったわ。
もう少しで見つかるとこだったんだからー。」
杏子はまたお煎餅を手にとり、食べ始めた。
「クッキーとかは食べないのか??」
「今ダイエット中なの!」
「そうなんだ!?ダイエットなんかしなくても、杏子はスタイル良いと思うけどな…。」
「え!?…私なんか全然よー!!イヤだなぁ、もう~。」
そう良いながらも、杏子の顔はにやけていた。
杏子はお煎餅を食べ終わるとまた話し始めた。
「これから話すことが、私が仁に一番話したいことよ。
私は虎達が部屋に入ってきたから、奴らがいなくなるのをずっと待ってたの。
そしたら、部屋にある一人の不気味な男が入ってきたわ…。
黒のコートを着て、ドクロの形をしたお面をつけてた…。
そして彼と虎達の話しの内容は驚くべきものだったわ。
虎達に人間をさらうのを命じていたのもその男で、私がメルヘンの世界にとばされたのも、あのアヒルがおかしくなったのも、全部その男の仕業だったのよ。」
最初のコメントを投稿しよう!