陰謀

5/7
前へ
/113ページ
次へ
私はすぐに捕まってる人達を助け出そうとしたわ。 でも小屋の外から声がしてきたから、慌てて奥の部屋に逃げ込んで屋根裏に隠れたの。 危なかったわ。 もう少しで見つかるとこだったんだからー。」   杏子はまたお煎餅を手にとり、食べ始めた。   「クッキーとかは食べないのか??」   「今ダイエット中なの!」   「そうなんだ!?ダイエットなんかしなくても、杏子はスタイル良いと思うけどな…。」   「え!?…私なんか全然よー!!イヤだなぁ、もう~。」    そう良いながらも、杏子の顔はにやけていた。 杏子はお煎餅を食べ終わるとまた話し始めた。   「これから話すことが、私が仁に一番話したいことよ。   私は虎達が部屋に入ってきたから、奴らがいなくなるのをずっと待ってたの。 そしたら、部屋にある一人の不気味な男が入ってきたわ…。 黒のコートを着て、ドクロの形をしたお面をつけてた…。 そして彼と虎達の話しの内容は驚くべきものだったわ。 虎達に人間をさらうのを命じていたのもその男で、私がメルヘンの世界にとばされたのも、あのアヒルがおかしくなったのも、全部その男の仕業だったのよ。」
/113ページ

最初のコメントを投稿しよう!

129人が本棚に入れています
本棚に追加