プロローグ

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しかしこの後、レジェンドに回収されたデスティニーはミネルバに運ばれたがシン・アスカの姿は無くそして搭載されたあるものが消えていた。 ◇ ーーようやく護れた。 これで世界は平和になれる。 今度こそ戦争が起きないみんなが笑って暮らせる世界を…… 前大戦の英雄であるキラ・ヤマトとアスラン・ザラを倒した。 それは新たな英雄の誕生には充分な結果である。 しかしその代償は、シンの死と言うには、余りにも重かった。 しかしシンの腹部に深く刺さる金属の破片がそれを決定付けていた。 「………最後にみんなに…もう一度会いたかったな…」 視界もぼやけ始め、既に手足の感覚は既に無い。 酷い出血だなとぼんやりと自分の腹を見るが、誰が見てもこの状況下で助かると言う事は無理な状況だ。 当たりを見回すと、金色のMSがレジェンドと激闘を繰り広げていたが、勝負はレジェンドの勝利に終わっていた。 機体はまだ稼動する。 左腕に右足と機動兵装ウィングが一部故障しているだけでデスティニー事態の戦闘能力を喪失した訳でわない。 しかしパイロットであるシン・アスカが限界であった。 次第に意識が定まらなくなりシン・アスカは意識を失った。 この日、シン・アスカは勝利と引き替えにその生涯を閉じた。享年16歳 しかし奇妙な事に彼の遺体は、デスティニーのコクピットからは消えており更には、極秘理にデスティニーに搭載したあるシステムごと消えていたのだ。 またこの真相は、ザフトの機密中の機密とされデュランダル議長と僅かな側近のみしか知らない。 ◇ 寒い……疲れた、何処だろう此処は? 敵は何処にいる? 何も無い暗闇の空間をシンは歩き続ける。 一体、何処へ行き着くのかは分からない。 だが、次第に歩く感覚さえ自分が歩いているのかも分からなくなっていた。 ーーこれは罰だ この戦争に勝つ為に自分自身が行った事を思い返せば、今度は咎を受ける番なのだと。 そのとき、真っ暗な闇の中に、ぽっと小さな光り輝く。 思わずシンは、そちらへと歩み寄った。 光は次第に大きくなると紅く輝き始めるとシンまでを光の中に包み込んだ。
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