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エストが発見したのは、確かに森の出口の一つだった。
しかも、運のいいことに、その出口はクロスティーニの姉妹校であるブルスケッタ学院に通じていた。
ブルスケッタ学院は、クロスティーニ学園の課程を修了した生徒のうち、主に魔法系統の学科の生徒が進学する。
つまり、カンナ達(特に魔法系統学科のシェイド、シュライン)にとっては、ここの生徒達全員が先輩、というわけだ。
一行が学院に到着したときには、すでに真夜中であった。夜訪ねても仕方ないし、失礼なので、少し離れたところで野宿することにした。
しかし翌日……
「ちょいと待ちな!」
校門を訪れた一行の前に、一人のディアボロスが立ちはだかった。
女子生徒ではあるが、なんだ、この気迫……。
「あっ……怪しいモンじゃねーぜ!全然!俺達、クロスティーニから……」
不良少年ヴァズもビビるこの気迫。
「なるほど、そのエルフのツラには見覚えがあると思ったら……。」
「俺!?」
「まあ、いいや。早速初顔合わせってことで、このアタイ、フラン様がこの学院についてレクチャーしてやるよ!ついてきな!」
どうやら悪いヤツではないようだが……。
「姐御キャラが増えましたね。」
「ホントですね……。ところでシェイドさん?さっきの……フランさんとは知り合いなんですか?」
「いや、会うのは初めてだと思うが……。」
後にどうしようもない事実と共にフランの謎の一言の意味が明らかになる。
ともかく、一行は(半強制で?)図書室へと向かった。
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