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図書室では、さっきの女子生徒、フランとノームの男子生徒が待っていた。
「いんや~、めんこい子らだ~。新入生なんて言葉、久しぶりに聞いたど~。」
このボサボサ頭のノーム、とてつもなく言葉が訛っている。同族のシュラインもびっくり。
「オラはリモン。ブルスケッタの図書委員だべ。」
「リモンはアタイのイロなんだ。もし手を出したら容赦しないよ!」
「あの~……、イロって?」
「エストは純粋だな。要は『カレシ』ってことさ。」
聞きなれない言葉を、ヴァズが説明する
「え!?だって種族が違っ……」
「文句あんの!?」
「いえ、何も!」
異種族間で交際が成立するとは……。確かにディアボロスは他種族との相性は最悪だが、唯一ノームとは仲たがいをしない。だが、そういう問題ではない。
「ところで、さっき俺に見覚えがあると……」
「ああ、それだけどね。」
フランがリモンになにやら資料らしきモノを要求し、受け取るとそれを確認する。
「あんた、名前は?」
「シェイド・アッチェレランドだ。」
「やっぱり。あんた、ここの精霊使い科に推薦されてるよ。」
一瞬空気が凍る。
そして
「「「「「「ええぇぇえええぇぇえ!!!???」」」」」」
絶叫。
「嘘じゃねえべ。今すぐってワケじゃねけっども、考えておいた方がいいべ。」
「そ……そうか……。そうする……。」
衝撃の(?)事実を突き付けられ、当の本人も動揺していた。
その後、一行は『世界秘宝大全集』についてブルスケッタで聞き込みをしつつ、校内見学をしてくつろぐことにした。
生徒達は相手が後輩、ということもあり、よく応対してくれた。
この日は寮に泊めてもらい、翌日、得た手掛かりをもとに再び魔女の森へ向かった。
クエストで学園を離れる分には問題ない。時間だけはあるので、じっくり準備を整え、十分に休んだ。
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