オリジナル②

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ムカつく。 インフルエンザで、変態もとい、小林が休んだ。 昨日まで花粉症だと言い張っていたのに。 小林の声がない教室は静かで、インフルエンザの欠席も目立ち、余計に静かだ。 「けいちゃんの顔が怖い」 「はぁ? なにそれ」 『シャケ』のメンバー、神山が俺に言う。 「ほら、また。眉間にシワ」 「あ……、」 自分の眉間に指を当てられて、やっと気づく。 ふふっ、と優しく神山は笑う。 「心配?」 「…別に。」 「素直じゃないの」 また、優しく笑う。 神山は、俺と小林に対して何も思わない。 くっつけようとか、離そうとか、そういう事をしない。 でも、優しく見守るんだ。 まるで、誰かを重ねているように。 _
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