第三章

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  発生源を見た瞬間、思わず自分の目を疑わずにはいられなかった。 十二人の美形な男達に囲まれている、たった一人の女の子。 それはまるで、どこぞの童話から出て来たお姫様と従者達のようだった。 映画か何かを見ているような気分で眺めていると、お姫様が手を振りながらこっちに駆け寄って来た。 まさか私の知り合い? 私物覚えは良い方なんだけど…あんな子知り合いにいたっけ? この歳で健忘症の始まりとかだったら洒落になんないんだけど。 この際、手だけでも振り返しといた方が良いのかな? なおも右手を振りながら近付いてくるお姫様。 やっぱり知り合いか?    
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