第三章

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  その後『ごめん、ごめん』と笑いながら手を外したお姫様は、いきなりくるっと私の方を振り向いた。 「貴女が転入生の子?」 小首を傾げながらきいてくるそのお姫様は、良く見れば可愛いかった。 ふわっふわのキャラメル色の髪を、肩で切り揃えて軽く内巻きにしている。 丸い目にぽってりとした唇が良くあっていて、見るからに守ってあげたくなるような子だった。 なるほど…囲まれていたのが頷ける。 「はい。今日転入して来た八雲心矢と言います。」 私が名前を告げると、まるで花が咲いたような笑顔で微笑んでくれた。  
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