第三章

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  智さんのお姫様発言を不思議に思いながらも、今新しく知り合いなった梓を見る。 梓がお姫様? しかも“うち”の? どういう意味なんだ? 私が凝視していたもんだから、智さんも私の視線の行き着く先を目で追った。 「うん、そうだよ。梓ちゃんのことだよ。」 頭上から聞こえてくる声は楽しげで、なんでそんなに面白いのか私には分からなかった。 「どうしてうちのお姫様なんですか?自分のじゃなくて…。」 「ん~そのままの意味なんだけど…そっか、ミヤちゃんは転入生だからまだ知らないんだね。」 知らない?    
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