第五章

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  家から十数分歩いた所に告げられた公園はある。 住宅街から離れた所にある公園だか、八雲家の二軒先にある豪邸の裏手の坂から飛び降りると、驚くほどの近道になるのだ。 まぁ、かなりの高さがあるため着地の衝撃も凄いんだけどね。 若干痺れた足を軽く伸ばしながら、ポケットに手を突っ込む。 あぁ~面倒くさい。やっぱり電話出なければ良かったなぁ。 未だに後悔している。 フードを目深に被り公園内に足を踏み入れると、そこは夜らしく静まりかえっていた。 人の息づかいはもちろんのこと、今日は風も無いため木々のざわめきもない。 まさに静寂としている。 どうやらまだ来ていないようだ。 先に着けて良かった。    
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