日常

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「いや、おれ今まで赤点とったときないから」 おれは勝ち誇ったツラして言ってやった。 「俺たちを差し置いて一人夏休みを過ごす気か?」 玉木が苦笑いしながら言ってきたとき、おれはふと気付いた。 「あ、追試があった…」 「えぇ!?ナニなに?」 突然テンションを上げて聞いてきた巧だが、おれは追試だ。 理由のある欠席でテストを受けれなかった人が受けるテストなんだ。 「数学とAIM拡散力場の…なんたらかんたらってやつだけね」 「どっちも小萌先生の担当じゃん!計算づくか?」 「いやぃやいや…夏休み潰してまでそんな…」 巧にさらっと言い返した。 小萌先生とは子供のような体格で桃色のショートヘア、仕草や声まで萌え要素たっぷりの名前どおりの先生だ。 「俺と二階堂もその教科補習だから内藤さんも補習授業一緒にでません?」 「おお!でようかな…テスト前の復習しとかないとな」 「よし決まり!内藤さんばっくれたら死刑だから」 巧はパン!と手を叩いて笑いながら宣告しやがった 「ふ、おまえにおれが負けるわけないだろ。影なんかに負けてたまるか」 「え!?気付いてた?なんで!!?」 どんだけ驚いてんだよ…そう思うくらいの表情をしている。
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