スコーンはいかが?

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やっと読み終えたその書類にため息。 目の前に座るソンミンさんは相変わらずこちらを見てにこりと微笑んでいた。 「では、同意する場合はこちらにサインを。」 するり、と紙をが革の鞄から出され、高価そうな万年筆と一緒に手渡された。 別に戸惑いなんて無いし、隣ではジュンスが早く、と急かすからそこに俺の名を書いた。 「…ご契約ありがとうございます。では、少々お待ちくださいませ。」 失礼します、そう言ってソンミンさんは部屋を出て行く。 しばらくすると、窓の向こう側をソンミンさんの黒いスーツが横切るのが見えた。 「ねぇ、ユノヒョン。」 「ん?」 さっきまで部屋に籠もっていたはずのユチョンがいつの間にか、扉の前に立っていた。 扉に体を預けたまま、こちらに視線だけよこすユチョン。 「俺さぁ、しばらく女の子連れてこれない?」 そんな言葉に、キッチンから 当たり前だ馬鹿!! というジェジュンの声が聞こえた。  
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