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「羨ましいよ、君と代わりたい。」
「僕もです。」
そのまま、手が頬から首へ。
綺麗な笑みを浮かべた彼。
ぞくり、と寒気がした。
「僕はランクAだからなぁ。ランクS様の代わりにはなれやしないよ。」
ね?と首を傾げて笑みを深める彼。
体が強張って動かない。
「No.384、これからチャンミンと俺は大切な話すんの。だからどっか行って。」
やっと助け舟をだしてくれたドンヘさん。
僕はと言えば、椅子に座って動けないまま。
「そうなの?じゃあまた今度ね?チャンミンくん。」
「はい、また今度。」
「あ、それから、ドンヘ、っていったっけ君?僕はNo.384じゃない、リョウクって呼んでね。」
いつから彼は、否、リョウクは狂ってしまったのだろう。
ふと閉じた瞼の裏に、優しく微笑むあの頃の彼がいた。
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