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奏汰君は当時、人並み以上に身体が病弱だったせいで幼稚園へあまり行くことができなかった。そしてそれがきっかけでクラスの男子が貧弱な奏汰君をイジメのターゲットにし始めたのだ。
私はイジメられてる奏汰君を奴らから必死に守ってあげた。時には身体がアザだらけになっても、何かを無くされても、壊されても奏汰君が悲しまなければ、好きな男の子だから…自分が犠牲になっても構わなかった。
そんな日常を繰り返して1年が経った…奏汰君といつものように遊んでいたら、突然奏汰君が泣き出してしまった。
「どうしたの??奏汰君…。お腹痛いの?」
そう言って頭を撫でてあげてたら
「僕…男なのに、愛夢ちゃんにいつも助けられてばっか……嫌だよ…最後くらい自分で何とかしたかった。」
「最後…??愛夢と奏汰君は最後なんかないよ。ずっと一緒に遊んでたでしょ!!愛夢はケガばっかしてでも奏汰君の為に…奏汰君の事大好きだから守ってあげたかったんだもん…」
「僕だって愛夢ちゃんの前ではカッコいい男で居たかったのに…恥ばっかかいてるし。」
悲しそうにしてる奏汰君の顔につられて私も泣いた。
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