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いつからだろう
俺達は、上の世界…いや、外の世界に憧れていた。
「ちゃんとした月を見てみたいね」
大ちゃんはいつもそう言う…
ちゃんとした月って…?
スラム街を移動すれば、線路の間から見えるじゃないか
いや、そういうわけじゃない…
大ちゃんは本当に、月を見たいんだ
この5番街で…
「…」
じっと、この鉄の屋根を睨みつける。
朝か夜かわからないこの街
俺はいつか、大ちゃんの為にこの屋根を潰してやるんだ
大ちゃんに月だけじゃない…太陽を見せてやるんだ!
夢じゃない…これは、野望さ
「…そうだ、伊野尾ちゃん、次のミッション…俺、圭人と行くから」
「……圭人と?」
「動きだしたんだよ…シャドーボーイ達がな」
「…」
体に興奮の鳥肌が立つ……
そう、もう始まるのだ
俺達の計画は………!!
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