馬鹿は死んでも治らない!?

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「迎えに来てくれるのなら言ってくれたらよかったのに」 「三十分ほど前にいきなり言われたんだよ」  メールをする、というのも考えたんだけど、いきなり行った方が驚きが大きいかな、と思ってやめたんだよな。  だけど俺、自分がこんなに嫉妬するとは思ってもいなかった。 「ノリちゃん、スカート履きたくないから男子制服を着てるんだって」  それが許される文緒が行っている学校も、自由というか生徒を尊重してくれているというか。  勉強さえできれば後は生徒の自主性に任せてくれる自由な校風だよ、と文緒が言っていたのを思い出した。  制服も着ても着なくてもいいけど、女の子からは可愛いと評判が高くて、ほとんどの生徒がこの制服にあこがれて入ってくるらしい。  文緒も制服のプリーツがかわいいとかリボンの色がいい、と俺に対して力説していた。  文緒はなにを着てもかわいいから、制服だろうが私服だろうがなんでもいい。  いや、ベッドの上の文緒が一番かわいい。  うわああああ、俺の下半身、その妄想はやめろ!  もう少しでハンドルに突っ伏しそうになったけど、かろうじて耐える。 「もう少し早い時間に早く終われるのを知ったら、文緒と一緒に買い物に行ったんだけどな」  文緒が不思議そうな表情で俺を見ている。 「明日、深町さんの就任パーティがあるんだけど、それに俺も行かないといけなくて。そういうパーティに行く服を持ってないからひとりで買いに行ったんだけど、むなしかったな」  俺はちらり、と後ろに置いた先ほど買ったばかりの荷物を見た。  文緒もその視線につられて後ろの荷物を見る。 「見てもいい?」 「いいよ」  文緒は身を乗り出して後ろの荷物を取ってケースを開けて見ている。
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