第一章【不気味な朝】

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 窓の外を見ると、まだ空は薄暗かった。 彼方には淡い光の太陽が昇ろうとしている。 小鳥がさえずり、空の模様の一部として飛び回っていた。 普段は、遅刻するかしないかの狭間を生きていた俺だが 今日に限っては不思議と、いや不気味はほどに早起きをしてしまったわけだ。 そして、今日は、三日後に迫った俺の高校の文化祭の準備の日。 つまり、授業は無し、……まあ俺にとってはいい話なのだが。 だが、こんなに早起きしたところで、やることがないということは情けない。 そんな自分を満足させるべく、俺は朝早く散歩に出た。
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