第一章【不気味な朝】

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「なあ、柚木」 「…なに?」 「俺もそう思うな」 「何が?」 「いや、さっきの話、社会がどうたらこうたらの」 「あぁ、あの話ね、京本もそう思うの?」 「ああ、ちょっとな。お前みたいにそんな深刻には考えないけど」 「失礼ね、私だってそんな考えてないわよ」 「そうか? まあ俺も退屈だよ、この毎日が」 「まさか朝からこんな話をするなんて思ってもみなかったわよ」 「そうだな……俺もだ」 まさか最初はただの散歩のつもりが、話し込んでしまった。
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