第一章【不気味な朝】

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「そろそろ俺は一旦家に帰るとするか」 「あら、そう」 「お前はここにいるのか?」 「うん、毎朝そうよ。このまま学校へ行くの」 「そうか……寒くないか?」 「確かに寒いわね、今日はマフラー忘れちゃったし」 「奇遇だな、俺もマフラーを忘れたんだ」 こいつはここに登校時間までいるつもりなのか……。 そう考えると不思議になってくる、 家へ帰ればいいものの。 それとも家に帰れない何か事情があるのか? いや、聞くのはさすがに気が引ける。 「俺んち来るか?」 「……え?」 「いや、だから俺んちくるか? 寒いだろ?」 「……」 悩んでいる様子だった。
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