憂鬱な朝

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息を切らしながも校門をくぐると、目の前には剣道着をきた十数名の男達が、校舎を背に物々しい様子で待ち構えていた。 「近藤ぉ!! 今朝は随分と遅いじゃないか、待ちくたびれたぞ!!」 集団の中心にいる丸刈り頭の体躯の良い男が、竹刀の先を俺に向けながら叫ぶ。 剣道部の部長で三年の桐下祐一郎。
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