φ動き出す歯車

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土曜日。 何時ものように飛鳥に起こされてから家の掃除をして、昼飯を摂ったあと飛鳥が何処かに出掛けたいと言い出したので街に繰り出すことにした。 と言うわけで街に到着。そして実体化した飛鳥に引っ張られて色々と連れまわされた。服を見たりインテリアを見たり、ゲーセンで飛鳥が新記録を出したり、カフェで夕食を摂ったり。最後は気になった映画を見たりして楽しんだ。どっからどう見ても普通のカップルのような時間を過ごしたと思う。 家に帰り着いた。 時刻は午後十時半を過ぎている。 最初に異変に気づいたのは、飛鳥だった。 『ねぇ、なんだか鳴桜邸にヤクザ見たいな人たちがうじゃうじゃ居るよ?』 俺はそれを聞いて窓から鳴桜邸を見ると、飛鳥の言ったとおりヤクザとしか言い様の無い人達が本当にうじゃうじゃ居た。 「はぁ……智春の不幸体質はどっかの幻想殺しな人に近いかもな」 とりあえず黒いロングコートを着て、夜の暗闇に溶け込むように気配を無くして鳴桜邸に向かった。 その際、飛鳥が『こんな時は段ボールが一番だよ!』とか言っていたが、無視した。 '
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