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気がついたら真っ白な空間に居た
何処を見ても真っ白で全てが曖昧な空間
数十分。あるいは数時間。いや。多分、時間の概念も無いかも知れないこの空間を歩いていると不意に声をかけられた
「坂井湊さんですね」
振り返ると女神と言っても差し支えない程の美しい女性が立っていた
「そうだけど……なんで俺の名前を。それにここは……」
「ここは出来て間もない世界の基礎空間。貴方の名前を知っているのは貴方達で言う所の神様だから」
うん。本当に女神だった事に驚きだ
「驚いてるようには見えませんよ?」
「……心を読まないで下さい。驚いてるように見えないのは驚き過ぎてリアクションに困っているからです」
嫌な予感がするが聞いてみるか
「神様が俺に何のようだ?もしかして俺は死んだのか?」
俺がそう言うと神様はため息をついて
「死んだくらいならまだ良かったのですが……あの世界から貴方は弾き出されてしまったのです」
「弾き出された?」
「ええ。世界から貴方の存在その物がごっそり弾き出されました。このままでは貴方の存在が消えてしまうので一時的にこの空間を創りました……貴方に新たな人生を歩んでもらうために」
「つまり転生?」
「はい。わかって頂けたところで―――」
ニコッと神様が笑顔を浮かべて
「―――新たな人生を楽しんでくださいね」
そう神様が言った瞬間、俺の意識は闇に落ちた
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