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ぼくはどこにいる
ざわざわとざわめく教室で、僕は独りふと気が付いたのだ。
さみしい、くるしいという感情の中に確かにあるそれ――安心と喜び。
それに気付いた途端、今まで波打っていた水面がすっと平面に、凪になるような感覚に陥った。笑いたくなった。心の底から。狂ったのかと思われてもいい、僕は人目を気にせず思いっきり笑いたくなった。
うふふ、と堪えきれず僕は笑う。これでいい。これでいいんだ。僕はずっとこれを望んでいたんだ。誰にも頼られず、いなくなってもかまわない存在になることを。
これで僕は自由だ。どこへでも行ける。
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