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その日は授業を放棄して、さっさと家に帰った。今日は母がいない。家は無人なため、なんのおとがめもない。
僕はふとんにはたんと倒れ、転がり、一人で笑った。あはは、あはははは!
笑いながら思う。僕はこの日をずっと待っていた。ずっとずっと……いつからだろう、こんな風に思うようになったのは。
白い壁に囲まれた部屋の中で笑う。灯りのついていない部屋の光源はカーテンで閉められた窓のみ。光は青いカーテンを突き抜け、壁に反射していた。
青い光に満たされた部屋で、僕は大の字になっている。
ひとしき笑い、僕はのっそりと起き上がる。
さあ準備をしなくては。
いなくなる準備を。
うふ、笑いが漏れる。
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