異世界への旅

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「うっ!」 「なンダ!?」 「くっ!」 「きゃあ!!」 エド達がいた部屋は、ドーム状の大きな空間だった。 そして、中央には直径二メートルの球体があった。 「何、あれ…?」 「俺にも分からない」 全員、深刻な顔をして球体を見ていた。 『君達にも分かるように言えば、次元転移装置だよ。お嬢さん』 「次元…転移……装置?」 意味がよく理解できないウィンリィ。 「てめぇ、どういう事だ?」 スカリエッティにくってかかるエド。 『それは、今に分かるさ。』 ブチッ! 通信が切れると同時に球体が回りだした。 「クソッ!エド、どうする!?」 視線がエドに集中する。 「どうするも何も、あのドクターってのが、何を考えてるのかわからねぇ。 一度、大佐達と合流するぞ!!」 扉に走る一同。 ガシャンガシャン!! 「!!! 兄さん!扉が開かないよ!!」 「やはり、そう易々とはいかないカ」 扉を開けようとするリンとアル。 キュイィィィィィィ!! 頭に響く音が回転する球体から聞こえだす。 「ちょっと見て!! 何、あの光は!!?」 ウィンリィの指差す方向を見ると球体の表面から光の膜が出てきて、光の強さが増し、膨張しだした。 「若!!」 開けるのを手伝うランファン。 「エド、扉を錬成して!!」 迫る光。 「ダメだ!! ここの扉や通路は、俺達では知らない元素で作られている!! それが理解出来ない限り錬成は出来ない!!」 ゴゴゴ!! 目の前が光に包まれていく。 アル「開け―――!!」 リン「くっそ――!!」 ランファン「くっ!!」 ウィンリィ「きゃあぁぁぁ!!!」 エド「ちくしょう――――!!!!」 そして、五人は光に包まれアメストリスから消えてしまった。 ……俺が最後に覚えているのは、怒りに震える右腕で床を殴った所までだった。 そして、俺達は知る事になる錬金術でも錬丹術でもない『魔法』と『異世界』の存在を……。   異世界への旅 END
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