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「皆さん、そんなに喚いても状況は変わりません。
私に一つ提案があります」
今も破壊王軍が領土に進軍しているこの絶望的状況で堂々たる態度で言った。
「…ほぅ。では、聞きましょうか。『偶然』、国内留まっていた二番隊騎士長」
十一人もの騎士長の不在、そしてタイミングの良すぎる敵国の進軍、国内では内通者がいるのではないかと噂が飛び掛かっていた。
シムリーは、嫌味を少し笑い、一同を見ながら言った。
「現実、敵国の進軍は王の“騎士”によって何とか防いでおります。ですが、それも時間の問題でしょう。
そこで……」
シムリーは、言いながら玉座に座る王を見ていった。
「王自ら出撃し、その魔法・錬金術、二つの力を持って憎き破壊王軍を一掃するのです!!」
シムリーが言いはなった瞬間、王の間は色んな声が飛び交った。
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