奴も泣く

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→こいつから離れたい。 ……………。 →こいつと一緒にいたい。 →…………。 1人にはなりたい。けど今さらこいつを追い出すのは忍びない…。 常識とか秩序とか理性とか…。歯止めをかけるものはたくさんある。ありすぎる。 俺がこいつに対して思っていることはイレギュラーでアブノーマルだ。 いつから、この想いに気付いたんだ? ……………今か? →今。 今気付いたフリをしているだけだ…。 こいつが隣にいるとイライラする 知らないくせに…。 気付かないくせに…。 黙って俺の隣に居続けるな……。 胸が苦しい。目が熱い。怖い…。 →胸が苦しい。 奴のせいだ。 →目が熱い 奴のせいだ。 →怖い。 奴の………。 「なぁ…」 「なんだよ?」 こんな時に話しかけるなよ。………バカ。 俺の気持ちを見透かしたみたいに…。 「…………なんでもねぇ」 俺は今きっとひどい顔をしていた。 こいつが何考えてるか知りたい。 なんで俺の隣にいるか? なんで離れて行こうとしない? なんで。なんで…なんで? 「なぁ」 「飯できたぞ?」 駄目だ。これ以上喋れば声が震えちまう。今は何も言うな。何も…。 ギュッ 「…………離せよ」 駄目だ。声が震える。離せ。期待するような行動すんじゃねぇよ。 おめえの情けが優しさが辛いんだよ…。
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