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「ったく!昼間っからグースカ寝やがって。
おい!起きろ!じじいっ!」
気持ち良さそうに寝ているじーさんのツルツル頭をスパァンっと無造作にひっぱたく師匠。
…おいおい…師匠…じーさんが心臓マヒとかでポックリ逝っちまったらどうするつもりだよ?
「ふがっ…
ふむ…待ちくたびれてつい寝てしもうたようじゃなぁ」
「ったく、オレに迎えに行かせて、自分は昼寝とはのんきなじじいだぜ…」
「だからってなにも叩かなくとも良いんじゃないかのう…」
…なんでだろう…
お偉いさんだとは思うけど威厳が感じられないんだけど…
「さて、まずははじめましてじゃな、シン=リスレクト君。
ワシはレムリス学園の学園長のラスコー=ヘアースという者じゃ」
「はぁ…ども…はじめまして…」
…たしかレムリス学園って、王都にある実力主義の名門魔術学園だったはず…
…そんな名門のお偉いさんがおれになんの用なんだ?
「ふむ、リスレクト君に…」
「ま、じじいの前にオレから話があるからありがたく聞け!」
「ちょっと!?ワシがいま話して…」
ラスコさんの話は師匠に見事に遮られた…
…う~ん…名門学園の学園長なのになんかかわいそうなじーさんだな…
「ま、オレからの話ってのは簡単な話だ!」
ラスコーさんを意に介さずに師匠が話を切り出す…
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