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「やった~!」
そう言って私は彩柚(あゆ)に抱きついた
「ちょ、梨凜苦しい…」
苦しそうな声で言われ
「ごめんっ」
慌てて離れると
「抱きつかれるのは嬉しいんだけどね~」
ニッコリ笑って、今度は彩柚がガバッと抱きついてきた
「あはは!」
「一緒でよかったね!」
「うん!」
と返事をすると同時に
「お前ら何してるの?」
怪訝そうな声音で聞く恭くんに
「桜庭…邪魔しないでよ。梨凜と『クラスが一緒になって嬉しいよ~』って抱擁の最中なんだから」
言いながら少し力を込める彩柚
「…リリ!1年間宜しくな☆」
彩柚の言葉を聞き一瞬眉間にしわを寄せたように見えたが、すぐにいつもの笑顔になりそう言った
「ん?もしかしてクラス一緒なの?」
彩柚に離してもらい、恭くんと向かい合い尋ねると
ニッコリ笑いながら『おう』と返事が返ってきた
「ちなみに俺も一緒♪」
「ぅわっ」
いきなり後ろから現れた燿くんにびっくりして、思わず凄い声をだして飛び退いてしまった
「び…びっくりした…」
「あれ?そんなに驚いた?」
悪びれもなくケロッと言いのける燿くんに
「意地悪…」
小さく呟くと、ニヤッと笑われ
「さ、教室行くか」
スタスタと先を歩きだしたその後を
恭くん、彩柚が着いていく
「梨凜置いてくよ」
「待って~」
彩柚に呼ばれて、立ち止まったままだった私は慌てて3人の後を追っていった
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