洞窟の向こう側

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「ジョブは後付けも出来て、レベルは10まで。経験値で熟練度が上がってく、と。」 「オレ魔法使いたい!」 「んふ、藍那さんは絶対そう言うと思ってました。」 さて、この5人でパーティー組むなら…。 どんな編成が無難かなぁ?なんて、シュミレーションしながらみんなの出方を待ってると、 「カナが決めれば?」 「はい?」 「オレもオレも!ミヤ決めて!」 「あ、俺も。よくわかんないし」 普段ゲームとかやんない愁さんは仕方ないとして、(なのでこの人に限ってはジョブ決めてあります・笑) 「オイラもニノに任せるよー」 パン職人は選べねんだろ?って。 いやいや当然でしょ、そんなの戦力外じゃん。 「…そうですか?じゃあ… リーダーは攻撃に回って欲しいかな。」 「いいねぇ。いちばん度胸あるし?」 そうそう。 殺陣得意だし剣士とか…いや、最初は身軽な方がいっか。 「武闘家はどうでしょ」 「おう。……、ぶとうか…て、なに?」 「素手で強いひと!」 藍那さんの説明、ずいぶんざっくりしてるけど。 「うーん。まあ、そんなとこ。 それから、絢くんにはちょっと特殊なジョブお願いしたいんだけど。」 「ん?」 「シーフ。」 「ああ、なるほど。アイテム盗んだりって結構重要だもんな。」 5人の中で俺の次にゲーム好きな絢くんはばっちり意図を理解して、二つ返事でOKくれた。 盗賊がひとりいるとずいぶん楽になりそうだなって。機転が利くし、身軽な絢くんならこなしてくれそう。 「藍那さんは回復系と攻撃系、どっちがいい?」 「オレ、攻撃自信無いかも~…」 ふむ、予想通り。藍那さん優しいから攻撃は厳しいだろうなって。 「それなら治癒、防御魔法メインのブリーストでいい?」 「うん!それやりたいっ」 「よかったね藍那ちゃん。魔法使えんじゃん!」 「…それはそれで、不安ですけどね。」 「もう!だいじょうぶだってば~、まかせて!」
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