洞窟の向こう側

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「俺は攻撃系のウィザードやります。あと、愁さんは回復と攻撃どちらも援護出来るジョブで。」 「へえ、そんなのあるんだ。」 「んふふ。 じゃー、いきますよ?」 青白く光るバネルに触れて操作する。 「これでよし…っと。インプット完了です。」 「さすが新宮さん、手慣れてらっしゃる。」 「…うわっ、何なに!」 全員の足元から光が溢れて包まれた。 真っ白で何も見えない。 【藍那は白魔導士になった!】 【茉森は盗賊になった!】 【新宮は黒魔導士になった!】 【尾上は武闘家になった!】 【冴木は学者になった!】 「いまテロップ出たぞ?」 「どんな仕組み?」 「…つぅか学者って…、」 「いつのまにか外に出てるね。」 「あ…服が変わってる。」 「おー、靴履いてる!よかった~」 「しゅうくんデッカイ本持ってんのな」 「あ、ホントだ。気づかなかった。」 「えー?そんな重そうなのにぃ?」 「ん?見た目より全然軽いよ。」 「うそ、ちょっと貸して?」 「はい。」 「…う、わ!めちゃくちゃ重いって!見たまんまだよっ!」 「そう?」 「学者の能力でしょーな。本を軽々持てますって。」 「あんま嬉しくない…。ミヤは黒魔導士だよね。杖とかないんだ?」 「一番初期の標準装備なんてこんなもんでしょ。」 「ミヤちゃん魔法!見せてよっ」 「いやです。」 「なんでっ」 「MP減っちゃうもん。」 「ええ~??いーじゃん、ちょっとだけ!!」 「はいはい、わかりました。」 人差し指を立てて爪先に炎を点す。 「お~っ!便利っ!!」 で、吹き消す。 「はい、ちょっとだけ。」 「もう!ケチーっ」
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