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「あのー…」
「なあに?」
手を引かれて歩きながら疑問を口にする。
「これって、かなりおかしな状況だと思うんだけどさ…
なぜに馴染んでいらっしゃる?
めっちゃ自然体だよね貴方たち。」
「えっと、オレはねぇ、
起きたらまずミヤがいてリーダーがいて、
結局みんな一緒だったから、全然安心しちゃってんの!」
「へっ、みんな?」
「そーだよ~、この先にいるよ~。
ね、安心したでしょ!」
ああ、確かに心強いかも。
一人も欠けることなく揃っているなら
俺達でいられるんならそれで充分って、思えるから不思議。
「まぁ、こんなワケわかんない状況ですけど、取り乱したっていいこと無いし。
受け入れた方が楽でしょーよ。
とりあえず、前に進まないと。」
攻略攻略~♪って、新宮さん…
ちょー楽しそうですけど。
「しゅーちゃんも自分ちで寝てたんだねー。
見て見てオレも裸足ー」
「ホントだぁ…そういえばミヤは靴履いてんね。」
「俺はマジックの営業行ってたんで。ほら、」
ポケットからケース入りのトランプを取り出した。
「残念ながら、DSは置いてきたみたいで。」
身につけてたものは持って来れるらしい…。
「やったね!トランプきっと役に立つよ!」
「そ?
まあ暇つぶしにはなるでしょーけど。
あ、お二人さん足もと気をつけてね?」
「うん。」
「ヘーキヘーキ!」
森を抜けると岩場が広がっていて、砂利が足に刺さっていてぇ。
藍那ちゃんはホントに平気そうで、迂闊に騒げない(ヘタレって言われるからな~)
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