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「君は?」
夏木警部補の誰何に、松原は所属を名乗る。夏木はその男が交番勤務の巡査で有る事を聞くと、露骨に顔をしかめた。
一介の巡査が捜査一課の警部補に質問をしようとするなど異常なことだという思いが表に出たのだろう。
「一つ疑問があります。犯人はどうして被害者の首を切ったりしたのでしょうか」
松原はそんな夏木の態度も気にせずに言葉を続ける。
「決まっているだろう。被害者の身元を隠すためだ」
夏木は虫を追い払う時にする様な仕草でその質問をはねのける。
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