童話戦争

始まり

「簡単に言うと、世界の『権利』を手に入れるため…かな」

「『権利』…って！？」

アリスは両手を広げくるくると回り出した。

「そう。私はね、この世界の全ての『権利』が欲しいの！」

私は一歩下がり、アリスの行動を見守る。

「そして童話の支配権を手に入れる。話の展開も人物も私の思いのまま。私が気にいるように書き換えるの」

アリスは正面を向きピタリと止まった。