世界はお前の未来の中に

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ただ、この村の子供達の将来と言うのは、限られている。 親の跡を継いで農夫になるか、あるいは村を出て冒険者になるか――いずれにしても、学問の必要性はないとチャロは思っているのだろう。 「……チャロとは、こうして話せるけど。西や南の辺境だと、言葉からまるで違うんだ」 セルファーの言葉に、紫色の瞳が大きく見開かれる。 その瞳を真っ直に見返しながら、彼は静かに言葉を続けた。
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