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淡々と返された答えに、チャロは慌てて頭に被った服を掴んだ。 開けた視界。その先では、セルファーが微笑っている。 「俺は、親の顔を知らないが……師匠が、父親みたいなものだから」 だから、そんな顔をするな。 そう言って、黒髪の魔法使いは身を屈め、チャロに目線を合わせてきた。 そして剣を持ち、針を使う手で、優しく彼の頬を撫でてくれた。
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