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『何こいつ目黒じゃね?俺さ。目黒ステップって何だよ俺さ。』 バルバロイ星人という文字の隣の画面を見て直幸は言う。 その画面には、白髪だらけでエラが張っているオッサンの映像が映されていた。それは、直幸の学校の数学教師にとても似ていた。 『直幸クン、ね。そこに書かれている文字に惑わされ固定観念を抱くのは良くないですよ、ね。それが命取りですから、ねッ。』 メガネを拭きながら今井は言う。 『ま、ねッ。そろそろ転送が始まるけど不安に思う必要は無いですから、ねッ。』 今井は直幸に言う。 『転送?俺さ。…………うわッ、何か脚が消えてる俺さ。』 不安がる直幸。 『向こうに付いたら動かないでください、ね。直幸クン。』
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