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その言葉に疑問を抱いている直幸にユウちゃんは言う。
『そろそろガンツが開くと思うから、そこから出てくる自分の名前が書いてあるスーツケース取ってきなよ。あ、ちなみにガンツってのはあの黒い球体ね。』
ユウちゃんは黒い球体を指差す。
黒い球体はスッと開き、中からスーツケースが出てくる。
そこには【おなゆきくん】と書かれていた。
『これが俺のかな…俺さ。』
直幸はスーツケースを手に取る。
『中に、俺らが着てるのと同じスーツが入ってるからそれを着なよ。武器は小さい方のXガンが使いやすいよ。』
ユウちゃんは親切に言う。
『だ、ダセェし。俺さ。こんなキモいの着たくないし俺さ。』
直幸はスーツを着ることを頑なに拒む。
『着ておきなさい、ね。直幸クン。ね。』
隣の部屋から中年男が出てきた。
!?
『マジ?今井センセも居たんすか?俺さ。』
驚く直幸。
メガネを掛けたその中年男の名は今井。去年まで直幸の学校に居た英語教師だ。
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