…出撃!!

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4月7日 沖縄近海の米軍司令官達は『大和』をどう迎え撃つかで作戦会議をしていた。 主力部隊(戦艦部隊)率いるデイヨー少将は水上決戦で、機動部隊(空母部隊)率いるミッチャー中将は航空機による攻撃での撃沈がそれぞれ立案されていた。 誤解されがちだが『大艦巨砲主義』に強くこだわっていたのは日本軍よりむしろ米軍だ、 『金剛』型を目の敵にして造られた『アイオワ』級の次に『大和』型を凌駕することを目的とした幻の巨艦『モンタナ』級を計画したのが正にその証と言えよう。 そのため作戦指揮をするレイモンド・スプルーアンス司令官も“ブラックシューズ“(大艦巨砲主義者)だった… そして因果なことにスプルーアンス大将は本作戦の指揮官、伊藤整一が戦前、在米中に深い親交を結んだ親友同士だった… 攻撃方法は決まった…『これから『大和』を監視、大きく変針して遠い地点まで主力部隊が動かねばならぬ距離にいたった場合、航空攻撃、真っ直ぐ来たら戦艦を主軸とした部隊で迎撃、完膚なきまでに叩き潰す』というものだった……
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