咲かない花

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「うわー…、すげぇ濡れてる。」 「言われると、恥かしいね。」 姉貴の照れ笑いを無視し、俺は毛の中に埋もれた穴に棒を入れる。 「イタッ!もぅ、いきなりそんな奥に入れないでよ!」 「…ゴメン。」 俺は適度な浅い位置に棒を当てる。 「アッ!」 姉貴は体をのけぞらせる。 「動くなよ。」 「だって…自分でするより、気持ち良くて…。」 姉貴はなるべく動かないようにしているが、少し顫動(せんどう)する。 それを見て、俺は高揚するが、その感情を抑える。 「いいよ、奥も、奥もやって!」 言われた通り、俺は奥を掻き回す。 「痛っ! でも、いい!とっても良いよ! ひろ!」 ………。 「はい、お終い。」 「ハァハァ、まだこっちが終わってないよ。」 姉貴はベッドの上で寝返りをうち、先程とは反対の穴を見せる。 「いや、わかったから… 耳掻きで、変な声出すの辞めよ?」 「にゃんで~、 気持ちいいから、声は出ちゃうよん。」 「なら、自分でやる。」 「声我慢しますから、やって下さいませ。」 媚びた目で、俺の膝の上から見てくる。 ぶっちゃけ、膝の上にいられるのがそろそろ限界。 先程から、自分の息子が大変な事になっている。 だが、仕方なしにもう片方の耳の穴を掃除を始めた時、 「さっきから気になるんだけど… 脈打っててうるさいかな。」 俺は姉貴から、バッと離れる。 「うーん…。」 姉貴は何か考えてる格好をしながら、俺に向けて口元が憫笑している。 「うぅ。」 思わず漏れる。 「ハハ、 ひろって、面白いわ。」 突然、姉貴は哄笑する。 その急過ぎる変化についていけなく、キョトンとしてしまう。 「久しぶりにからかったら…わかりやすすぎて、もぅ…。」 まだ、お腹を押さえて笑っている姉貴にムッとする。 「携帯、取られたんだっけ? 貸してあげる。」 「は?」 「晩ご飯中ずっと どよーん、としてたから、何かと思ったけど… ヌいてないんでしょ?」 「…普通ハッキリゆう?」 「ブクマのフォルダ2にあるから。 私は部屋でレポート書かなきゃだからさ。」 そう言って、部屋から出ようとして出口で止まる。 「携帯にはつけないでよ。」 クスクス笑いながら、扉を閉める。 阿諛ずきな姉貴の性格…。 そこはスゴく好きかもしれない。
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