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訳も分からず、つぼの後について廊下を歩いていた。
「確かめるけど、ひろとは女優とか、特に興味ないんだよな?」
「うん。」
「じゃあ、話しは早い。
君はB専だ。」
「びー…せん?」
俺達のクラス、4組から離れた1組の教室で立ち止まる。
「口で言うより、見た方が早い!
我が学年、最強モンスターを!」
彼が指をさした先には、かろうじて人の形をした丸い物質が一人で机に座っていた。
俺らが見たことに気付いてニヤリと笑った歯は、まるでトウモロコシ。
「いやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいや。」
首がもげるんじゃないか?と思うくらい、頭を横に振る。
「お気に召しませんでしたか?」
「いや、次もこんなんばっか見させるつもり?」
「あら、ダメでしたか?」
「せめて、人類を、って願いは贅沢かな?」
「いや、贅沢じゃないが酷い事言ってる。
気をつけたまえ。」
「ですね。」
「もしかして、案外脳みそは正常なのかも。
うん、よし。」
何かを一人で納得したつぼは、廊下を歩きだす。
着いたのは自分たちの教室。
「あれ?」
「その疑問が浮かんでくる辺り、絶対おかしいんだよな。」
「なにが」
「俺たちの学年で、一番可愛いって言われてるのは俺達のクラスにいんだよ。」
そう言って指差した先を見る。
「妹背牛カナ、ロリ顔だが、巨乳
性格はおどおどしてるが
スポーツが出来て勉強もトップ。
なんだけどね、知ってた?」
「いや、初めて見た。」
「おい、もう5月終わるのに!?」
「ま、可愛いとは思うよ。」
「だろ?」
「じゃあ、次。」
「ぇ、君の感想は8文字で終わり?」
「うん。」
「いや、あの巨乳みて、そそらないの?
揉みてー、とか
押し倒してー、とかとか。」
「微妙に理解が追いつかない。」
「呆れた。」
「何に!?」
「全てに。
ま、彼女に匹敵するのは我らが生徒会長だけど。
明後日に全校集会あるし、そん時に見ようぜ。
ま、代わりに放課後にコンビニ行こうや。
可愛い娘入ったんだよ~。」
俺達はそんな感じで、昼飯を片付ける事にした。
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