序章

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目立つこと嫌い。     めんどくさいこと嫌い。     つまり、目立つのはめんどくさい。     そんな考えを持ちながら、俺、長谷部太郎(ハセベ タロウ)は生きている。     体育大会や文化祭ではめんどくさい役回りを他人に任せ、定期テストでは褒められもせず、怒られもしない点数を取り、他人とは広く浅く付き合う。     そうしていれば、誰も何も気にしない。     そんな感じで、過ごせていることは俺にとって幸せだった。     だが、ある日、それが打ち砕かれる。     目立ちたくないと思っていても、厭が応にも目立ってしまう出来事。     俺は、学年1美少女で、学年1成績優秀で、ハーフというこれまた目立つことに事欠かない要素を持つ榊原セリーヌ(サカキバラ セリ-ヌ)と付き合うことになったからだ。    
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