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「おはよう」
何人かにそう挨拶をし、席に座る。
冷たい奴だと思われないためにも、挨拶はきっちりとね。
「おーい、長谷部っ」
「あ、おはよう、船木君」
俺の席の後ろから、少し長い茶髪で、耳にはピアスのいかにもなチャラ男が話しかけてきた。
彼の苗字は、船木(フナキ)君。
彼は私生活もなかなかのもので、常に彼女を取っ替え引っ替えするのだ。
「……お?」
挨拶早々、廊下側を手で作った双眼鏡で見ていた。
船木君とは、1年のときも同じクラスで、『は』と『ふ』で席も後ろ前だったから、自然と話すようになった。
そんな彼の見ている方向を振り向くと、そこにはとても綺麗な子いた。
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