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それでも、まぁ仕方ない、と考えを切り替える。
また明日になれば少なくとも、寂しさを感じない場所に行けるんだ。
なんだかんだで〝学校〟というものを楽しいと思っている自分に笑いが出る。
でも勘違いをしてはいけない。
俺の目的は、あくまでもアイリス・ファン・メルベールの殺害。
普通の高校生のように、退屈で面倒でそれでいて楽しい学園生活なんて出来る訳ない。
だから本当は楽しいなんて思っちゃいけないんだ。
それなのに俺は……
リセット……リセットリセットリセット。
孤独。だがそれも悪くないじゃないか。
俺が仕事でミスをして命を落としたとしても、一人ならそれを悲しむ人なんていない。
そうだ。俺は常に死と隣り合わせの危険な仕事をしているんだ。
孤独でいいじゃないか。
様々な思考を巡らす。
気が付けば月は雲に隠れてしまっており、外も、部屋の中も暗い夜の闇に支配されている。
「……寝るか」
特にする事もなく、ただ布団の上で仰向けになり、くだらない事を考えていた俺は、誰に言った訳でもない言葉をシミだらけの天井に向けて放った。
その日の夜風は少しだけひんやり冷たく感じた。
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