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「透!起きねえなら『五月蝿いんじゃあああああああ!!!!』づぉえっ!?」
彼女の思わぬ奇襲に、ラルクは情けない声を上げて避けた。頭上に鋭い刃物のような攻撃が走る。
透の寝起きはかなり悪い。というより安眠妨害されるのが嫌いらしい。
この前は何も知らない新人が透を起こそうとすると、3日は目を覚まさなかったらしい。
「透!いきなり蹴るな!!」
『あたしの安眠を妨害するのが悪いんじゃあ!!』
某いじめっ子も顔負けのジャイアニジムの持ち主。
だからと言って鋼鉄さえも打ち破る脚力を披露されてはこちらも毎朝命懸けだ。
「起きろ!もう昼だぞ」
『あと1日~…』
そういって布団に潜りこもうとする透を、掛け布団を剥ぎ取ることで阻止した。
「1日?ふざけるなよ。
今日は大仕事が入ってんだ。顔洗え」
『む~…分かったから死ねラルク』
「ΣΣどんだけ嫌われてんの俺;;;!!」
くそうと悪態をつきながら出ていくラルクを尻目に、透は柔軟体操をする。
透、16歳。
自慢は身長170のこと。
その容姿と身長、言葉遣いから男に見られがち。
装備物はゴーグル、ウエストポーチ、後は簡易ナイフにピッキングツールに盗聴器。その他諸々。
飴とチョコが好き。
そして、“クラウンハント”の“流れ星”と呼ばれている。シューティングスターである。
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